60's VINTAGE DOMESTIC JEANS

こんにちは。
そろそろお盆休みもピークを迎え、学生さんは夏休みの折り返し、社会人の方々はやっと一息ついたところでしょうか?暑いうえに台風まで来てよくわからん天候になってますが。。。

今回はまず下の写真をご覧になってください。これ何だかわかります?
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「ジーンズだろ!!!!」……確かに。
では、どこのでしょう?ヴィンテージリーバイス?ストアブランド系?レプリカブランドを履き込んだもの?

これは60年代末に生産された国産ジーンズです。
大石貿易が生産販売していた「BIG STONE」の前期型で1965年から1969年まで生産されました。
LEVISのビンテージと見紛う程の縦落ち、ヒゲ、アタリ。。。。

1960年代にリーバイス等の輸入販売を開始した大石貿易は、1963年「繊維の輸入自由化」をうけてその年に米国キャントンミルズ社と契約。その生地から「CANTON」ネームで国産初のジーンズを生産販売しますが、65年頃にブランド名使用料で揉めたことから、生地をコーンミルズ社に切り替え「BIG STONE」をリリースします。ちなみにリーバイスは1915年にコーンミルズ社と取引開始。1922年にはアモスケイグ社からコーンミルズ社へと生地を完全に切り替えています。
当時、縫製などはマルオ被服(後のBIG JOHN)が請け負っており、箱根から西の販売権を得ていたようです。

ZIPはTALON42オートマチックを使用。前期型はリーバイス"E"同様バックポケットの上部ステッチがシングル、トップボタン裏はVステッチで、バータックでのポケット補強。ステッチに使用されている糸はコットン100%でリーバイス等と比べると番手の太いイエローを使用しています。セルビッジは無く、シェイプがややスリムな為、生地裁断の結果LEVIS 505同様にロックで仕上げてあります。
BIG STONE W30-31 SOLD OUT
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60年代末から70年代初頭はちょうどリーバイスが商標登録を変更し、XXの生産から66Eの生産に切り替えた時期の為、その頃のリーバイスのジーンズに近い雰囲気です。


他に2本程同年代の別ブランドがあります。どちらもマテリアルはmade in USA

brand unknown W34 ¥7140
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コインポケット裏にセルビッジが使用されています。こちらも作りはほぼ一緒。ZIPはTALONのセミオートマチックです。トップボタンはこの年代の米国製でよくみる廉価ボタン。
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DELUXE CONE W31 ¥6090
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ずばりコーンミルズ社からいただいたネーミング。ウェストの紙タグの左下に表示があります。ヒップポケットの赤タブには「CORN 31」とインチで、裏には「CORN 79」とセンチでウェストサイズを表示してます。
ZIPはTALON42オートマチック使用。ウェスト内側のバックサイドに「CONE DEEPTONE」とタグが縫い付けてあり、Leeを連想させます。他の仕様は大体同じです。
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国産なら玉数もいっぱいあるんでしょ?と思いきや、当時の日本にはリユース、リサイクルの概念は希薄。しかもビンテージジーンズの定義もありませんから、履き古したら廃棄…。
しかも70年代になるとベルボトム(ラッパズボン)全盛期がやってくる為、この手のストレートorスリムカットは出現率が相当低く、玉数はほとんどありません。

既にビンテージをお持ちで「雨の日用、ローテーション用でもう1本欲しいけど、金が無い!!」という方、「レプリカには抵抗があるし、色落ちいいビンテージは高いし…」という方にも受け入れやすいんじゃないでしょうか?


お盆明けからは残暑もお構い無しに秋物の紹介をしていきます。

tanaka
by whiteheadeagle | 2010-08-13 11:30 | Comments(0)
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